品川歴史館

『縄文の笛コンサート』というのを聞いてみたくて、初めて品川歴史館へ。
品川歴史館は大井村にあった大森貝塚と江戸時代の品川宿の展示をメインとした品川区の歴史を展示している郷土歴史館。ちょうど特別展『日本考古学は品川から始まった−大森貝塚と東京の貝塚−』の初日でした。貝塚から出土した縄文式土器や縄文ファッションの展示がありました。しかし縄文良品って(笑)
歴史館がある場所はもともと誰かのお屋敷だったらしく、日本庭園と茶室がありました。日本庭園の片隅に竪穴式住居跡。アンマッチな組み合わせだけど、面白いです。庭の小川の始まりの場所、獅子脅しかなと思って近づいてみたら水琴窟と書かれていました。小さな洞窟の中に水を落として、その反響音を楽しむ楽器なんだそうで。洞窟の上に空けられた穴に竹筒をつけて音を聞きます。とても澄んで涼しげなキレイな音がしました。


目的の縄文笛のコンサートはとてもよかったです。演奏する前に楽器の紹介をしてらしたのですが、「笛」という単語を使わず、「穴に息を入れると音が出るもの」とおっしゃっていました。実際の出土品だったり、出土品の復元品だそうです。実際にどのようにして使われていたかわからないけど、おそらく楽器として使われたものではないかということで、音を出してみたのだそうです。土の笛の音は温かみがあります。音の向こうに空を渡る風と雲が見えました。炎とその周りでの舞の光景が見えたりもしました。曲によっては奏者の方が足につけていた鳴り物がとても効いていて、幻想的でした。貝塚で発掘された貝も鳴らしてくれました。高台から量を見守るため海を見ているような光景が見えました。不思議でしたわ。そして、ビンとかカンとかなんでも鳴らしたがった子供時代を思い出しました。フルートの演奏もなさってました。今まで聞いているフルートの音より音が太いです。素朴な音でした。
全部の音が自分を自然に帰してくれた気がしました。行ってよかったです。


ついでと思って帰りに大森貝塚遺跡庭園によってみました。フツウの公園のようで、子供たちが走り回ってあそんでました。それでいいのかも。