工業:工業簿記の基礎

 工業簿記:製造業における製造活動を記録し、計算する
 原価:製品を製造するために使われたモノの金額。1ヶ月単位で集計。

原価計算の目的

  • 財務諸表の作成
  • 製品の価格計算
  • 原価管理

原価の分類

 1)発生形態別分類
  何を使ったのか、という基準の分類
   -材料費:物品の消費額(素材/買入部品費/燃料/工場消耗品費/消耗工具器具備品費)
   -労務費:労働力の消費額(賃金/給料/雑給/従業員賞与手当/退職給与引当金繰入額/法定福利費)
   -経費 :材料費・労働費以外のものの金額(電気量/ガス代/棚卸減耗費/減価償却費/修繕料)
 2)製品との関連による分類
  特定の製品のために発生したか、そうでないかによる分類
   -直接費:特定の製品のための原価
   -間接費:2つ以上の製品のために発生し、個別に計算できない原価(=製造間接費)
 3)原価態様による分類
  生産設備能力の利用度ないしは稼動の程度による分類
   -変動費:操業度の増減によって金額が変化する原価
   -固定費:操業度の増減によって金額が変化しない原価
 4)製造原価と販売費および一般管理費
  製造原価:製品の製造のための原価
  販売費および一般管理費:製品の販売のための原価

原価に含めないもの

 ・経営目的に関連しない価値の減少(支払利息/寄付金)
 ・異常な状態を原因とする価値の減少(火災損失/異常な仕損・減損)
 ・税法上特に認められている損金参入項目
 ・利益剰余金に課する項目(法人税/配当金)

原価計算に使用する勘定科目

 1)原価要素の勘定
  材料勘定、労務費勘定、経費勘定
 2)原価を集計する勘定
  仕掛品勘定、製造間接費勘定
 3)製品の有高を示す勘定
  製品勘定